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徒然日記

演劇鑑賞会

本日は演劇鑑賞会の例会で、劇団スイセイ・ミュージカルの公演
『夢があるから』を観てきました。
この劇団のミュージカル、私は初めてではありません。
というのも、以前この劇団の別のミュージカルに、『旺なつき』さんがご出演されたことがあり、その時は大阪まで観にいったことがあります。

今回の『夢があるから』というミュージカルは、振付家の中川久美さんのお話のようです。
実話を基にしてあるのか、創作なのか、でもスーパーバイザーとして、中川久美さんのお名前がありますから、実話を基にして脚色してあるのかもしれません。
(パンフも買わなかったので、詳しくはわかりませんが)
ストーリーは、
14歳の誕生日にブロードウェイのミュージカルを観た少女(久美)が、いつかあの舞台に立ちたいと願い、さまざまの困難を乗り越えて、やがて日本で振付家として成功を収めるという物語。
あまりに『ベタ』といえばそうなんですが、誰が観てもちゃんとわかるストーリ展開は、某劇団の脚本家に見習っていただきたいかも…(笑)
以下、今日のミュージカルの感想をちょこっと綴ってみました。
『宝塚』ほどの思い入れはありませんが、興味のある方はどうぞ。
ただし、これから御覧になる予定の方は、ネタバレがあるかもしれませんので、ご注意下さい。



この劇団にはいわゆるスターはいません。
ミュージカルを主に上演している劇団ですが、どちらかというといかにも日本人が上演しているという感じで、ビジュアルは『宝塚』と較べるとちょっと…ね(失礼!)
でも、出演者の皆さんはどなたも、歌も踊りもよく訓練されていて、しっかりとした基礎があるのが良くわかります。
某劇団のスターさんじゃないけれど、歌いだしたとたんに椅子からずり落ちそうになるような方は、いらっしゃいません(笑)

一幕は、アメリカでの物語。二幕は、日本で振付家として成功するまで、という内容でしたが、総じて、二幕のほうが良かったかな。
一幕は、久美が日本人ゆえに、アメリカの俳優たちから嫌がらせを受けたり偏見を持たれたりという場面が続くのですが、日本人とアメリカ人の区別がつきにくくって…(汗)
かつらの色は変えてあるものの、やはり見た目が皆さん日本人体系なので…。
それに較べると、二幕目は日本でのお話でしたので、観てて無理がありませんでした。

主役の中川久美役をされていた福島桂子さんという方は、小柄ながらもダンスの切れがよく、振付家という役どころに説得力がありました。
特に第2幕で、ブロードウェイのミュージカル『パリの踊り子』の一場面を演じるところがあるのですが、フレンチカンカンの振りもはじけるようで、圧巻でした。

久美の友人、健を演じていた吉田要士さんは、とっても目立つ役者さんです。
何がって…ともかく顔が濃いのです。
あ、もちろん演技も歌も素晴らしいし、ダンスはピカ一です。
3回転のターンもぜんぜん軸がぶれなくて…。
誰に似ているかといえば…原田伸郎さんと錦織健さんと秋川雅史さんを足して3で割ったような…感じとでもいいましょうか(笑)
今回、二幕目の最初に客席から登場して、最前列前で歌う場面があるのですが、あまりの濃さに衝撃を受けて、思わず目をそらしてしまいました~。ごめんなさい!
でも、ほんとにダンスは素晴らしかったです。

そして、このミュージカル最大のヒット役は、日本の大女優、大海原朱里江(おおうなばら じゅりえ)役(名前もすご~くベタだ)を演じていた、相原奈保子さんという役者さん。
日本で振付家として認められてきた久美が、初めて手がけるブロードウェイミュージカル『パリの踊り子』の主役の大女優という役なのですが、踊れない…。
久美は、主役が踊らないのでは話にならないと、踊りのレッスンをして欲しいとはっきりアメリカ式に朱里江にいうのですが、それを根に持った朱里江に陥れられ、仕事を干されてしまうのです。
この朱里江役の方、うまい!
化粧もまるでコントのような鼻筋を立て、目の周りも真っ黒で、表ではニコニコと愛想を振りまき、いったん楽屋にかえると豹変!するという、まるで漫画のような役を、いかにも~という感じで演じられていました。
それにこの方、歌がとてもお上手です。
なので、『私を誰だと思っているの!』という台詞にも、なかなか説得力がありました。

その他、久美のお父さん役の方とか、久美のマネージャー役、久美の恋人役など、どの方も、それぞれナンバーがあるのですが、皆さん上手くてじっくりと聞かせてくれます。
つい『宝塚』観劇の癖で、ナンバーが終わるごとに拍手をしそうになってしまって…(苦笑)
あれって、『宝塚』だけなんでしょうかね。

最初はちょっと『宝塚』と較べたビジュアルのアレレ加減に、少し引き気味だったんですが、
舞台の世界で仕事をすることにずっと反対していた久美のお父さんが亡くなる場面では思わず涙し、『決してあきらめない!夢があるから!』と久美が歌う二幕目の終わりには、すっかり引き込まれておりました。

実力のある役者さんが揃っていらっしゃいますので、皆様も機会がありましたら御覧下さい。
この夏は『サウンドオブミュージック』で、全国を回るそうです。

劇団スイセイ・ミュージカル
by hotei-fan-top | 2008-06-06 01:32 | 舞台