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徒然日記

演劇鑑賞会

今日は演劇鑑賞会の例会に行ってきました。

今日観劇したのは
劇団1980(いちきゅうはちまる)の 素劇「あゝ東京行進曲」

昭和の初めに商業レコード第1号「波浮の港」の歌手としてデビューし、
「東京行進曲」で一世を風靡した佐藤千夜子の栄光と没落を描いたお芝居です。

このお芝居、「素劇」(すげき)という形態で演じられます。
鑑賞会から配布されたチラシの説明によると…
リアルな美術・衣裳・メイクを一切排除し、何もない空間で”見立て”を駆使した想像力豊かな表現様式
とあります。
いわば、宝塚とは正反対の表現方法。


いや~凄く面白かったのですよこれが。

以下ちょっとだけ感想です。






舞台を構成するのは16人の劇団員。
舞台メイクは無し、衣裳は地味なパンツにシャツ、その上に地味な貫頭衣をかぶり腰ひもを縛っただけ。
演じる人物を表現するための最低限の帽子とか、ひげとか、ショールとかリボン等の装飾のみで衣裳を着替えることは無し。
舞台上は黒色で覆われ、30センチばかりの高さの畳4~5畳くらいの広さの黒い台と、十数個の黒い箱と白いロープ1本。それと多少の小道具。
効果音(SE)や歌の伴奏もすべて劇団員の口三味線によって演じられます。

これだけの人数と舞台装置だけで、100人以上の登場人物を演じわけ、
箱とロープを使って場面を作り、数十曲にも及ぶ歌を口三味線の伴奏付きアカペラで歌う。

たった数本のロープが、
佐藤千夜子の出身地山形の天童市の山、月山になったり、線路になったり、十字架になったり。

数十個の黒い箱が、
列車の座席になったり、ピアノになったり、門になったり、はては戦艦大和になったり。

大正から昭和の初め生まれの方であれば、懐かしい歌が次々と出てきます。
波浮の港、紅屋の娘、カチューシャの唄、影を慕いて、君恋し、別れのブルース等々。
これらはすべてアカペラで口三味線の伴奏のみで歌われるのですが、
東海林太郎さんとか、淡谷のり子さんとかうまいんだわこれが~。

そして人間の肉体も装置の一部に。
商業レコード第1号を出した「VICTER」(ビクター)のマークも腕を使って表現。
かの有名な、蓄音機と犬の組み合わせも劇団員で。
波止場を舞うカモメも腕を使って、汽笛や列車の音、波の音、虫の声もすべて声によって。

黒1色の舞台なのに、そこには銀座の人ごみだったり、山形の教会だったり、イタリアの安宿だったり…。
まるで、目に見えるような気がするのです。

ただ、後ろの座席にお座りのご年配の御婦人数名、舞台上の歌に合わせて時々お歌いになるので
それにはちょっと閉口しましたが…(苦笑)


調べてみるとこのお芝居、初演は1990年頃らしいので、すでに20年以上上演されている舞台のようです。
もちろん、その間に改訂されたり、手直しもされて、演じ手も変わっているのでしょうが、
さすがに無駄のない、とても見ごたえのある舞台でした。

2004年にはブラジルで公演されているそうで、その旅公演の様子が以下で見ることが出来ます。
舞台の様子も少しですが見られますし、東京行進曲のアカペラも聴くことが出来ますので、
興味のある方は御覧になってみてくださいね。

劇団1980 ブラジル公演
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by hotei-fan-top | 2011-09-27 23:53 | 舞台